胃内視鏡(カメラ)・大腸内視鏡検査についての説明

<なぜ、胃カメラを行うのか?>


・以前はコスト的な問題から胃透視が優先されていましたが、放射線を浴びなくても済むこと、異常があった場合は、
その場で詳しい組織検査が出来るので、最近では胃カメラ(=胃内視鏡、上部消化管内視鏡)を優先した方が良い、と言われています。
・健診も病変検出率の良い胃カメラで(胃内視鏡)行うようになってきました。
・胃のただれ具合がどの程度か、出血の有無や組織検査は、胃カメラ(胃内視鏡)でなくては行うことが出来ません。


<胃カメラ検査の際の注意>


・胃カメラを行う際、胃の動きを止めて検査し易くするお薬の注射で動悸や、目がチカチカしたり、男性ではおしっこが
出にくくなる場合があります。
・狭心症などの心臓病や高血圧、緑内障(白内障ではなく、眼圧が上がる目の病気)、前立腺肥大や妊娠している可能性がある方は、
・早めにお申し出下さい。
・バイアスピリン、ワーファリンの内服時は、検査が数日後でないと出来ない場合があります。
・胃カメラをスムーズに飲み込めるようにするための、喉の麻酔のお薬で、まれに具合が悪くなる方がいらっしゃいます。
・薬に対してアレルギーがある方や、抜歯やケガのキズを縫う時の局所麻酔などで具合が悪くなったことがある方は、
・早めにお申し出下さい。


<胃カメラの種類と検査方法>


・胃カメラの検査方法としては経口法、経鼻法、カプセル内視鏡があり、経口では静脈麻酔を行って眠っている間に検査を行います。
・経鼻法は、嘔吐反射が少なく、検査の最中でも会話が出来るメリットがありますが、管が細いため視野が狭く、検査に時間が
かかったり、小さい病変を見逃す危険性があります。
・さらに鼻出血を起こす方がいるので、鼻閉がある方や、鼻炎がある方は、経口法が良いでしょう。
・胃カメラが初めての方、今まで胃カメラで辛い思いをした方は、静脈麻酔して胃カメラを行うと、とても楽に検査ができます。


<静脈麻酔について>


・75歳以下で肺や肝臓、腎臓、心臓に問題がなく、血圧も正常範囲の方は、静脈麻酔薬を使って検査を行うことが可能です。
・病気がある場合は診察して麻酔可能か判断します。
・静脈麻酔を行うと、目が覚めるまでに1時間以上かかるうえ、検査が終わっても数時間はボーッとしていることがあります。
・そのため、午前中いっぱい時間がとれる時でないと、検査は出来ません。
・静脈麻酔を希望される方は、必お帰りの際には、どなたか付添をお願いしています。車の運転は厳禁です。
・飲酒される方、眠剤を飲んでいる方は麻酔が効きにくい場合があります。
・麻酔無しでは説明も含めて30分程度で終了しますので、急ぐ場合や慣れている方は、麻酔無しで行うことは可能です。


<胃カメラ検査注意事項>


・胃カメラ検査・大腸鏡検査は、予約制です。原則、一日一人ずつ行います。
・前日、夜、9時以降は水以外、お食事などは控えてください。
・当日朝は、コップ半分程度の水の摂取はOKです。
・通常の一般診察は9時から12時15分まで受け付けしますが、胃カメラを行う方は、診察開始の、朝9時にご来院ください。

<フリースペース>



<大腸鏡検査について>


・大腸鏡検査も予約制で、通常、午前の診察が終了してから行います。
・検査当日、最初に吐き気止めを飲んだ後、下剤を2リットル程飲んでいただき、便汁が透明になるまで排便していただきます。
・便秘症の方や、お腹の手術をしている方は、前処置や検査が行いにくい場合があります。
・慣れていらっしゃる方は、事前に下剤をお渡ししておいて、当日、自宅で排便していただくことも可能です。
・ただ、確認のため、検査前に一度、便の状態を確認させていただく必要があります。


<大腸鏡検査と静脈麻酔について>


・検査中にお腹が痛くなったりするので、2時間くらい効く、静脈麻酔や痛み止めを使うと、楽に検査が出来ます。
・慣れている方は静脈麻酔をせずに、ディスプレイで検査の様子を見ていただき、説明しながら行うこともあります。


<大腸鏡のメリット>


・異常があったら、注腸検査と異なり、その場で細胞を採取し、悪性か否かの最終判断が出来る検査です。
・予めポリープなどがあったら取る準備をしておけば、検査と治療が一度に行えます。
・ポリープや大腸の粘膜に留まっている早期大腸癌は、内視鏡で取ることが可能です。
・2cm以下などの小さいポリープ状隆起性病変の場合は入院しないで、当院の外来で取ることが可能です。
・大きいもの、粘膜に張り付いているようなものは、出血したり穴があく場合があり、入院して切除治療を行った方が安全です。